日々の観測記録 2022/5/23【通算68話】
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【はじめに】
本シリーズを読むにあたっての諸注意を以下にまとめています。
初めての方は一度ご確認いただければ幸いです。
https://www.fav.fan/Likely_15Night/Dkdl6
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緋彩(駅前のショッピングモール……久々に来たけど繁盛してるなぁ。人がいっぱい……)
緋彩(……ん? あそこにいる二人……麻筆と、確か1年のミルフさん……)
ミルフ『はぁ……どれにしよう……』
主「……なぁ、さっさと決めろよ? もう30分もそうしてる」
ミルフ『はぁ?! そんなに簡単に決められる訳ないですよこの盛りオスザル!!』
主「誰がオスザルだ誰が!!」
緋彩(“盛り”は否定しないのか……)
ミルフ『全く……お姉様への誕生日プレゼント、雑に決める訳にはいきません! だいたい、アナタも人のこと言ってないで、早く選んでくださいよ』
緋彩(あの子の言う『お姉様』って、エリシュさんのことだよね)
緋彩(二人で誕生日プレゼント買いに来たのか……ほんとに仲良いなぁ)
主「そもそも、なんでお前まで着いてきたんだよ。別に一緒に買わなくたっていいだろ。どうせ渡すの別々なんだし」
ミルフ『アナタが変なものを買って、お姉様に迷惑をかけるのを阻止するためです! あと、わたしは元から、今日ここにプレゼントを選定しに来る予定ですから! アナタはそのついで!』
主「俺が選ぶプレゼントが変なものな訳ないだろうが! お前の方こそ変なもの買いそうじゃないか」
ミルフ『はぁ……アナタとは分かり合えないと思っていましたが、ここまでとはね……』
ミルフ『いいですか? わたしはお姉様の好みは全て把握しているんです! わたしの選ぶプレゼントに不正解など有り得ません!』
ミルフ『それに比べてアナタはどうですか? 最近お姉様に目を付けたばかりの発情期ヤローに、お姉様がお喜びになられる代物が分かると?』
主「確かに、好みとかあんまり知らないけどさ……」
ミルフ『ほらみなさい!』
主「じゃあそこまで言うなら教えてくれよ、先輩の好みの品をよ?」
ミルフ『そうやってすぐ他人に頼って……そういう所がお姉様に不釣り合いだと言ってるんです。いいですか? お姉様の好みは……(クドクド』
緋彩(なんか盛り上がってるなぁ……周りの人達、絶対カップルの痴話喧嘩か何かだと思ってるよ……)
* * *
店員「ありがとうございましたー」
主「ふぅ、ありがとなミルフ。おかげでいいプレゼントが買えた気がする」
ミルフ『結局、アナタの分までわたしが選んじゃったじゃないですか……うまいこと乗せられた気がします』
ミルフ『でもまあ、アナタが選ぶよりかは百億倍は適切な選択ができましたから良しとしましょう』
主「小学生みたいな桁出すんじゃないって」
主「あぁそうだ、これ」
ミルフ『……え?』
主「今日のお礼。ついでに買ったから」
ミルフ『え、いや、その、な、なんでわたしに? 何が狙いですか?』
主「だからお礼だって言ってんだろ?!」
主「捨てたりすんなよ、それじゃあな」
ミルフ『ちょっ……』
ミルフ『いったい何を……びっくり箱じゃないでしょうね……(ガサゴソ』
ミルフ『……!! こ、これ……この前お姉様に似合うかもって言って貰えた、kotoデザインのリボン……!』
ミルフ『そういえば……』
* * *
〜数日前、学校食堂にて〜
ミルフ『お姉様〜、ファッション誌のチェックですか?』
エリシュ「ああ、一応見ておかないとね。私も女の子なんだから」
ミルフ『流石お姉様、意識がお高い〜……』
主「あー、どっと疲れた……」
緋彩「お疲れ。大活躍だったね?」
主「良い意味でも悪い意味でも目立ったな……まあ、作戦としては上々だろ」
緋彩「たくましいなぁ。ま、約束通りちゃんと奢ってあげるよ」
主「……って、先輩とミルフじゃん」
ミルフ『は? わざわざ声をかけて水を刺さないでくださいよ。今は昼休み……私とお姉様の至福の時間なんです。猿は猿らしく校庭でバカやっててください』
エリシュ「まあまあミルフ……ごきげんよう、後輩クン達」
緋彩「どーも、先輩と後輩さん。……混んでるし、隣のテーブル失礼しますね」
エリシュ「うん、どうぞ」
緋彩「注文取ってくる、何がいい?」
主「焼きそば定食ー」
緋彩「うっす」
ミルフ『お姉様、私もその雑誌見せてください〜』
ミルフ『……あ、このページに乗ってるの、どれもかわいい……』
エリシュ「それはkotoっていうデザイナーの特集ページだね。今結構人気みたいだよ?」
ミルフ『へぇ……いいなぁ……』
エリシュ「あ、このリボン、ミルフに似合うんじゃない? ポップな感じで、かわいいデザインだ」
ミルフ『え、えぇっ?! そ、そうですかぁ……? えへへ……買っちゃおうかな』
ミルフ『あーでも、流石にちょっとお高いですね……手持ちオーバーしちゃってる……』
エリシュ「あらら、それじゃあまたの機会だね」
ミルフ『お姉様が似合うと言ってくださったのですから、いつか必ず手に入れます!』
主「…………」
* * *
ミルフ『まさか、あの時……?!』
ミルフ『……あのバカ、そういうことはお姉様に……』
ミルフ『…………(ギュッ』
緋彩(ふーん、なるほどね)
主「……ん、緋彩?」
緋彩「やっ。アレも作戦の内?」
主「アレ? ……なんだ、見てたのか?」
緋彩「てっきりエリシュさん狙いで、ミルフさんは非攻略対象なのかと思っていたけど?」
主「いや、確かにターゲットにはしてないけど……唾付けとくに越したことはないだろ?」
緋彩「うわっ、クズ男っぽい発言」
主「チョコが貰えればそれでよし! だからな」
主「まあ……日頃の感謝ってのも、本当だけど」
緋彩「……ふふっ。成功するといいねぇ? バレンタイン大作戦」
主「そう思うなら、緋彩もチョコよろしく」
緋彩「はいはい、共犯者に徹してあげる」
―TODAY'S END―
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※以下お題を元に書きました。
https://twitter.com/Likely_15Night/status/1526002550750646273?t=rzognZljAKWbpYOamVlFBg&s=19
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【注意】
※本編はここで終了となります。続きはおまけテキストだけですので、予めご了承の程をよろしくお願いいたします。