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日々の観測記録 2022/10/26【通算82話】

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【はじめに】 本シリーズを読むにあたっての諸注意を以下にまとめています。 初めての方は一度ご確認いただければ幸いです。 https://www.fav.fan/Likely_15Night/Dkdl6 ____________________________________ 陽毬(……やっと終業時間。なんてことはない、退屈な時間だった) 陽毬(ギリーの穴埋めとして誘われたバイトだけれども、こんなにも無価値で誰の役にも立たない仕事だったなんて。彼の話もあてにならない) 陽毬(……帰り支度も済ませた。こんな場所は早々に立ち去ろうか) 陽毬「……あれ?」 去音「昭人くん、これはどう? こっちは?」 昭人「どれでも同じだろう……」 去音「全然違うってー! ほら、こっちはガーリーな感じで、こっちはフェミニンな感じなんだよ〜」 昭人「いや、違いが分からないのだけれど……どちらも白いワンピースじゃないか……」 去音「だーかーらー、全然違う〜!!」 陽毬(……騒がしいね。あぁ、騒がしい。身内がああも悪目立ちしていると、こちらまで惨めになる) 去音「……あれ、ひまりんだ! おーい、ひっまりーん!!」 陽毬「……やれやれ、見つかっちゃった」 昭人「沙野先輩ではないですか。どうしてこの服屋に?」 陽毬「……バイト。ギリーが旅行に行っているでしょう? その間の穴埋めを押し付けられた。実に退屈な日々だ……」 去音「そーいえばギリシャくん、このブティックでバイトしてるんだったねー」 陽毬「私はこれから帰宅するところ。それじゃあ、また」 昭人「あ、待ってください沙野先輩」 陽毬「……なんだい、下らないことで呼び止めたのだとしたら、許さないよ?」 昭人「こいつの服選び、付き合ってくれませんか? 俺には違いが分かりません」 陽毬「……はぁ」 去音「たしかに、ひまりんの方が昭人くんより見る目があるに決まってるよ!」 陽毬「……はぁ〜」 陽毬「下らない下らない……私は帰る」 去音「わーわー! 待って待って! せめて一言意見だけでもー!」 去音「こっちの白ワンピとこっちの白ワンピ、どっちの方が八尺様っぽいかな?!」 陽毬「……はぁ? 八尺様?」 昭人「お、食いついた」 去音「もうすぐハロウィンでしょ? わたしと昭人くんの二人で、八尺様のコスプレをしよーって話になって」 昭人「話になって、じゃないだろう。君が勝手に話を進めたんだ」 陽毬「二人で八尺様って……あぁ、肩車するってこと」 去音「そう! わたしが上半身で、昭人くんが下半身! わたしが昭人くんに肩車されると、丁度八尺様と同じくらいの身長になるのだ〜」 昭人「俺の負担を一切考慮していないよね、君……」 陽毬「はぁ……怪異の真似事をして、何が楽しいんだか」 去音「えー、ハロウィンなんだからコスプレを楽しむのは当然じゃない?」 陽毬「大体、ハロウィンに仮装をするのは、楽しむためではなく、冥府からやって来た霊や悪魔たちの目を欺くためだ。人間だとバレては冥府に連れ去られてしまうから、怪物の仮装をして、仲間のフリをするのさ」 陽毬「それがいつしか、子供が怪物の仮装をしてご近所さんからお菓子をせびる催しになって、今ではバカな若者たちが好き勝手な仮装をして街を練り歩く催しに成り下がってしまった。実に嘆かわしい……」 陽毬「あのような、自分たちが楽しむためなら平然と他者に迷惑をかけられるような者達は、霊に目を付けられても文句は言えまい。そもそも怪物の仮装をしていないのだからね。……ああ、あるいは、霊に取り憑かれたからこそ、あのような愚行を働いているのかもしれないね。君はどう思う? 去音」 去音「ええっ?! え、えーっとぉ……?」 昭人「……話を聞き流していたよな、君」 去音「そ、そんなことないよぉ! わ、わたしはぁ……楽しければいいと思いまーす!」 陽毬「では、君も霊に攫われてもおかしくはないね。ふふふふふ……バイバイ」 去音「あっちょっ、待ってよ〜!」 去音「……行っちゃった。まだどっちのワンピがいいか答えてもらってないのに〜!」 昭人「まあまあ。ここは沙野先輩の助言を受けて、ハロウィンの件は無かったことに――」 去音「こうなったら、とことん昭人くんに付き合ってもらうから! さあ、選んで!」 昭人「……どれでもいいって……」 ―TODAY'S END― ____________________________________ 【注意】 ※本編はここで終了となります。続きはおまけテキストだけですので、予めご了承の程をよろしくお願いいたします。

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