公式ツイッターやってます!

【クリスマスSP@2022】日々の観測記録 2022/12/25【通算87話】

0
0
【はじめに】 本シリーズを読むにあたっての諸注意を以下にまとめています。 初めての方は一度ご確認いただければ幸いです。 https://www.fav.fan/Likely_15Night/Dkdl6 また、今回のおまけテキストは例によってウチの娘たちによるじゃれあいの様子となっています。今年一年を締めくくる挨拶もしているみたいですのでよければ「いいね」をしてご覧ください。 ____________________________________ 【CASE:SLAYER】 ユラ「じんぐるべーる、じんぐるべーる……」 流太「お、なんだよご機嫌だな。そんなにクリスマスが楽しみだったのか?」 ユラ「いっぱい聞いたから……あたまからはなれない」 流太「はは、頭に残るってことは気に入ってるってことだろ」 ユラ「くりすます、今日?」 流太「いや、今日はクリスマスイブ。明日がクリスマス」 ユラ「いぶ? いぶって、なに?」 流太「『前日の夜』って意味。クリスマス前夜ってこと」 流太「クリスマスのお祝いは、イブの内からするって人もいるし、むしろイブにしか祝わない人もいるよ」 ユラ「いぶ、前の夜。覚えた」 ユラ「……今日、お祝い、する?」 流太「ああ、せっかくユラもいるし、そのつもりだよ」 ユラ「……明日は?」 流太「ユラがそうしたいなら、もちろん明日も」 ユラ「うん……たのしみ」 * * * 〜その日の夜〜 * * * 志流「メリークリスマース! ほっほっほ!」 流太「……なんで志流がいるんだ??」 志流「なんでとはなんじゃ失敬な」 志流「クリスマスとは元来家族で過ごす日と聞く。ならば、ワシが本家の者とのみクリスマスを祝って、流太殿やユラ姫とは祝わぬのは不公平じゃろう」 志流「純情可憐な乙女のイブを捧げてやったんじゃ、ありがたく思え?」 流太「純情可憐、ねぇ……」 志流「なんか言ったかの?」 流太「いえいえ何でもございませんよ」 ユラ「お姉ちゃん、メリークリスマス……」 志流「おぉおぉユラよ、元気そうでなによりじゃ。ほれ、志流サンタがプレゼントを持ってきてやったぞい」 ユラ「なぁに?」 志流「開けてみなさい」 ユラ「……わぁ。かわいい、服」 流太「おぉ……」 志流「どうじゃ? 流太殿ごときのセンスではこのような服は着させてもらえんじゃろ?」 流太「事実だけどなんかイラッとくるな」 ユラ「ありがとう、お姉ちゃん……いま、着ていい?」 志流「もちろんじゃとも。おめかしした可愛い姿を見せておくれ」 ユラ「ん……♪」 * * * ユラ「……どう?」 流太「すげー……よく似合ってる」 志流「流石はワシのセンスじゃな。流太殿とは違うのじゃよ流太殿とは」 流太「一言余計だっつーの」 ユラ「お兄ちゃん、かわいい?」 流太「あー……うん、かわいい」 ユラ「えへへ」 志流「おーおーイチャイチャしよってからに」 流太「うっせぇ」 流太「ほら、ユラ。俺からもプレゼント」 ユラ「ほんと?」 志流「ほほう? はてさて、センスの悪い流太殿はどのようなクリスマスプレゼントを用意したのかのう?」 ユラ「あ……」 志流「……ネックレスではないか。しかも、ペアネックレス」 流太「前に出かけた時に、興味持ってそうだったから……あの時のやつとはちょっと違うんだけどさ」 ユラ「……ありがとう、お兄ちゃん」 志流「思った以上に“マジ”なやつで流石に引くぞい……やはりロリコン……」 流太「うっせぇっての!」 ユラ「……♪」 ★ ★ ★ 【CASE:PRE-SONG/P】 〜数日前〜 メロウ「ラッシュ、知ってる? もうすぐ聖臨祭というお祭りの日みたいなの」 ラッシュ「ああ、知ってるよ。確か、創世の主がこの世界に降り立った日に、主に対して祈りを捧げる……っていうお祭りだよね」 メロウ「その日の夜は、家族や大切な人と共に過ごすものらしいわ。だからラッシュ、聖臨祭の夜は、私と過ごしてくれる?」 ラッシュ「ああ、もちろんだよ。メロは、僕の大切な仲間だからね」 メロウ「……そこは仲間じゃなくて……」 ラッシュ「え?」 メロウ「……ふふっ、なんでもない。約束よ?」 メロウ(聖臨祭の夜、星を一緒に眺めた二人は、主の加護で結ばれるという噂……うふふ、試し甲斐はあるわよね) * * * 勇者「……寒いな。手先がまともに動かん」 勇者「ジャックカードの雪山に比べれば大した事は無いのだろうが……どうも寒い気候は苦手らしい」 勇者「用は済んだ。さっさと帰って飯でも――」 アリス「〇、〇〇!(ザッ」 勇者「アリス? どうした、なぜお前までここに居る?」 アリス「た、たまたま! たまたまこの町に来る用があったのよ! そしたら偶然!! アンタと鉢合わせたの!!」 勇者「何をそんなに慌てているんだ……」 アリス「と、というかアンタこそ、こんな日に一人で町を彷徨いてるなんて、どういう用事よ? もし大した用じゃないなら、今日は私と……その……」 勇者「いや、こんな日とは?」 アリス「は? ……アンタ、気が付いてないの?」 勇者「……外を彷徨いては行けないのか? 何か天災の予知でも?」 アリス「アンタってやつは……はぁ」 アリス「そ、そのね? 今日は――」 シェラ「〇〇ー! いたー!!(タタタタタッ」 アリス「って、シェラ?!」 勇者「どうした」 シェラ「今日、せーりんさい! 〇〇とシェラ、一緒に星、見る!」 アリス「なっ……!!」 勇者「……あぁ、聖臨祭。なるほど」 シェラ「シェラ、一緒に星見たい……ダメ?」 勇者「星? 別にそれくらいいいが……」 アリス「ちょ、ちょっと待ちなさい! アンタら、聖臨祭の夜に星を見るってことの意味、よく分かってる?!」 勇者「意味? 意味なんてあるのか?」 シェラ「シェラ、知ってる……わふぅ♪」 アリス「確信犯かコイツ……!」 勇者「いや、意味を教えてくれないか……」 イシス「聖臨祭の日の夜に、一緒に星を眺めた二人は、結ばれる……そんな噂が流行ってるんですよ(スッ」 勇者「また増えた……というか、何だそのくだらない噂は……」 シェラ「星、見よ! 〇〇!」 アリス「先に誘おうとしてたのは私よ! アンタはお家に帰って寝てなさい!」 イシス(私も誘いに来たんだけど……この状況、すっごい言いづらい……!) 勇者「はぁ……じゃあ、三人で代わる代わる俺と星を見るか?」 シェラ「わふ?」 アリス「アンタ最低ね」 イシス(私は別にそれでもいいけど言いづらい……!!) 勇者「そもそもだ。聖臨祭とは、主に対して祈りと感謝を捧げる日だろう? それが最近はやれ大切な人と過ごす日だの恋人と結ばれる日だの……実に下らない」 アリス「アンタこういう時だけ饒舌になるわよね」 イシス「あはは……でも、ロマンチックな話だと思いませんか? 〇〇は、この三人の中なら誰と星を見たい?」 アリス(しれっと自分も頭数に加えてるわねこの子) 勇者「興味が無いな」 イシス「別に星を見るとかじゃなくって……この中の誰と結婚したいか、でも」 アリス「は?!」 シェラ「けっこん?」 勇者「……その答えを、今言えと? この状況で?」 イシス「別に真剣にプロポーズしろって話じゃなくて、もし結婚するなら、ってだけですよ〜。例えばの話!」 勇者「……はぁ」 アリス「い、いやいや、別に無理して付き合わなくてもいいわよ〇〇。こういうノリはよくないわよ、うん。言わなくていいわよ言わなくて」 イシス「えー、でも気になるじゃない。いい機会ですよ?」 アリス「そ、それは確かに気になるけど……でも怖い……(ボソボソ」 勇者「……実に面倒臭いやり取りだな。言った方が早く収まりそうだ」 アリス「うぇっ?!」 イシス(は、囃し立てておいてなんだけど、いざ本当に言われるとなると……む、胸のドキドキがすごい……!) シェラ「〇〇、だれとけっこん?」 勇者「そうだな、この中から選ぶなら……」 勇者「   (パクパク」 イシス「え?」 シェラ「わふ??」 アリス「――っ〜?!?!?!」 勇者「これで満足か」 イシス「へっ? い、今言ったの? 聞こえなかったよ?」 勇者「聞こえるように言えとは言われていない。心の中ではしっかりと答えたぞ」 イシス「えぇ〜!! それはズルいよー!」 アリス「は、はわ、はわわ……うそ……」 シェラ「?? アリス?」 イシス「……あっ」 イシス「シェ、シェラちゃん。私たちはもう行こっか」 シェラ「えー? 〇〇、星……」 イシス「ほ、ほら、行こ! またね!」 シェラ「わふっ?! 〇〇〜……」 勇者「……やはり聡いな、あいつは」 アリス「〇、〇〇……今の、さては私にだけ聞こえるように細工したわね……?」 勇者「さて、なんのことやら。俺はさっきも言った通り、心の中で思い浮かべてしかいないが?」 アリス「……ズルいわよ、そんなの」 勇者「何が聞こえたのかは知らんが、その内容が答えということにしておくといい。それじゃあ、俺は帰るぞ」 アリス「……ばか」 ★ ★ ★ 【CASE:NUMBERS】 一宮「メリークリスマース!!」 五十嵐「イィィィヤッフゥゥゥーッ!!」 リオ「ちょ、やかましい!! 大声出さないでよ、近所迷惑でしょ?!」 九尾「大丈夫だよリオ。俺の家の近所に住んでる人たち、そういうので怒る人じゃないからさ」 リオ「あんたの家の話は今関係ない! アタシの家のご近所さんの話をしてるの!」 九尾「あ、そうだったんだ」 のぞみ「いやぁ、でもありがとねぇリオちー。リオちーん家をパーティ会場にさせてもらってさぁ」 リオ「別に構わないわよ。都合が良い場所がここしかなかったんでしょ?」 のぞみ「うん。シーナん家は汚いし、他の皆も諸々の事情で都合が悪くて……」 アイカ「き、汚くないですよ! というか私の家だけ端折らず言及したのは何故?!」 一宮「それにしても、クリスマスなのに留守なんて、八嶋の親、すげぇ忙しいんだなー」 リオ「いつものことよ。あの二人は家にいる方が珍しいから」 のぞみ「おっ、じゃあじゃあ、いつでも遊びに来ていいってことですかな〜?」 リオ「たまにならね。いつでもは流石に嫌よ、アタシだって一人の時間くらい欲しいし」 アイカ「ですよね、分かります……!」 のぞみ「えー、わたしは常に誰かと一緒に居たいけどなー」 アイカ「相容れないですね……これが陰と陽の差……」 リオ「アタシまで陰の者みたいに言うのやめてくれる?」 一宮「でもどっちかと言えば陰の方だろ。なぁ?」 五十嵐「ああ。LightSideたる我らと比べ、彼女たちはDarkSide……! 深き漆黒の闇……!」 リオ「はいはい、ツッコむ気すら起きないわよ」 のぞみ「リオちー、そこは思いっきしツッコんであげなきゃ! みさきちがいない今、ツッコミ役は君しかいない!」 リオ「えぇ……」 九尾「……ふふっ」 リオ「――?」 * * * 一宮「そんじゃ、また初詣の時になー!」 のぞみ「ばいばーい♪」 リオ「……はぁ、どっと疲れた。ずいぶんと騒がしいクリスマスになったものね」 九尾「でも、なんか嬉しそうじゃん、リオ」 リオ「は? ……別に、嫌だったとは言ってないでしょ」 九尾「そっか」 リオ「みんな帰ったわよ。アンタも帰ったら?」 九尾「んー……もうちょっと居てもいい?」 リオ「……好きにしなさいよ」 九尾「ありがと」 リオ「そういえばアンタ、やたらとアタシの方を見ながらニヤニヤしてたけど……あれ何だったの?」 九尾「え? いや、なんかさ。リオがみんなの中心にいるのが、嬉しくって」 リオ「アタシが?」 九尾「ほら、いつもリオって輪の中心にはいないというか、ちょっと離れてたじゃん」 九尾「でも今日は、みんなリオを中心に話しててさ。なんか嬉しくなっちゃった」 リオ「なにそれ。何でアンタが嬉しがるのよ」 九尾「なんでだろ。分かんないけど……なんか嬉しいんだよ」 リオ「……あっそ」 九尾「……前、リオは他人と居るの好きじゃないって言ってたけど、今もまだ、そう思ってる?」 リオ「……よく覚えてたわね、鳥頭のクセに」 九尾「リオのことは忘れないって」 リオ「あら、何もかも忘れてたヤツがよく言うわ。あれからもアンタに何度名前を忘れられたことか……」 九尾「いやいや、最近は忘れてないだろ?! ……ないよな?!」 リオ「……ええ、そうね。ちゃんと覚えてくれてる」 リオ「そりゃあ、他人と居るのはまだ嫌いよ。でも……」 リオ「……あいつらはもう、他人じゃないでしょ?」 九尾「……へへっ、だよな!」 九尾「よしっ、じゃあ俺も帰るよ」 リオ「うん」 リオ「……気にかけてくれて、ありがと」 九尾「一番の友達なんだから、当たり前!」 リオ「暗いから、車とかに気を付けて帰りなさいよ」 九尾「はーい。それじゃ、また」 リオ「…………」 リオ「……一番の“友達”、か」 リオ「……別にいいけど」 ★ ★ ★ 【CASE:LAVV'IT】 オーナー「みんな、お疲れ! 今年のクリスマスイベントも大成功だったな!」 ハクア「は、はい……!」 モミジ「めっっっちゃくちゃ疲れましたけど! ね!!」 キッキ「こら、そういう水を指すことは言わないの」 アイ「昨年度と比べても、人間の来客数は著しく増加しています。アイは誇らしい感情を覚えています」 モミジ「やっぱり、このかわいいモミジちゃん人気で客寄せしちゃってるか〜?」 キッキ「調子に乗らない」 オーナー「だが、事実いーちゃんは大人気だからなぁ。あながちその通りかもしれんぞ?」 モミジ「ふふーん♪」 キッキ「あんまり甘やかしちゃダメですよ、オーナー」 さゆり「……ねーねー(クイッ」 オーナー「んおっ、どうしたさゆちゃん」 さゆり「はやくたべたい!」 ハクア「あはは……そ、そろそろ始めましょうか、パーティ」 キッキ「ふふっ、そうね。腹ペコなレディを待たせちゃ悪いわ」 オーナー「んじゃ、今日の大成功と、ついでに今年一年の頑張りも労って! かんぱーいっ!」 一同「乾杯!」 モミジ「むぐむぐ……ん〜! おいひぃ〜!」 さゆり「もぐもぐもぐもぐ……」 ハクア「ふ、二人とも、そんなに急いで食べたら、喉に詰まっちゃうよ……!」 キッキ「そうよ。ほら、アイの落ち着きっぷりを見なさい」 アイ「……(パクッ…モグ…モグ…モグ…ゴクンッ」 オーナー「いや、アイリスちゃんのはアイリスちゃんので、動作が丁寧すぎるだろ」 キッキ「これくらいゆったりとした食事の方が胃にも優しいし良いの。オーナーも歳なんだから、見習った方がいいわよ?」 オーナー「へーい」 モミジ「でも、さゆちゃんは私たちと一緒で良かったの?」 さゆり「……?」 キッキ「家族と一緒じゃなくて良かったのか、ってこと? それを言うならあなただって」 モミジ「わ、私は、いいんですよ。お兄ちゃんは帰ってこないし、パパママとパーティするような歳でもないし……」 キッキ「じゃあ、あなたもさゆちゃんのこと何も言えないわね? あなたがそうしたように、この子も自分の意思で、私たちと過ごすクリスマスを選んだのだから」 さゆり「あのね、わたし、みんなといっしょのクリスマス、うれしいの!」 モミジ「んー……まあ、さゆちゃんがいいなら……」 ハクア「それにしても、さゆちゃんのトナカイ姿、かわいかったなぁ……」 さゆり「かわいかった? うれしい!」 キッキ「あの衣装、どこから用意したの? あのお堅いご両親が買ってあげるとは思えないし……」 さゆり「アイお姉ちゃんがね、昨日ね、これ着ておいでって!」 ハクア「えぇっ、アイちゃんが?!」 アイ「……(モグモグ、ゴックン)。はい、僭越ながらお贈りしました。アイサンタからのクリスマスプレゼントです」 キッキ「私はてっきり、モミジちゃんがまた勝手に何か仕込んだとばかり……」 モミジ「ちょっとぉ! 私がいっつもそういうことやってるみたいに言わないでくださいよぉ!」 キッキ「やってるじゃない」 ハクア「やってますね」 さゆり「やってるよ?」 オーナー「やってるよなぁ?」 アイ「とのことですが、モミジちゃん」 モミジ「ぐぬぬ……でも盛り上がるんだからいいじゃん! ね!」 オーナー「俺に一言かけてからやるんなら何も文句はないんだがなぁ」 ハクア「ま、まあ、せっかくのクリスマスですし、そういうのは置いておいて、ゆっくり楽しみましょう?」 アイ「はい、アイも賛成いたします」 モミジ「でもホントにかわいかったよ、さゆちゃん。お客さんたちも、私らのサンタコスより盛り上がってなかった?」 キッキ「それは言いすぎ……とは言いきれないのよねぇ」 モミジ「さゆちゃんの人気はアイドル的というか……もはやキャスト扱いされてるよね、常連さんたちに」 アイ「肯定します。さゆちゃんがいれば、未来のlavv'itは安泰です」 さゆり「えー? えへへ……そうかなぁ?」 ハクア「う、うん。わたしもそう思うな」 オーナー「こらこらお前ら、あんまりさゆちゃんの将来を縛ってやるなよ〜?」 ハクア(もしさゆちゃんが、本当にlavv'itのキャストになったら、二人で一緒にお仕事できるのかぁ……楽しみ) ハクア(……あれ、でも、その時わたし、30歳越えてる……? 30超えても、コンカフェで働くの……?) ハクア(……こ、細かいことは考えないようにしよっと!) ★ ★ ★ 【CASE:CONQUEST-W】 .☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*. メリークリスマス! 未来の魔王、結町ですっ! 今回のお話は、まだ未投稿の第3話『勇者現る?!』のその後のお話となっています! え? なんで3話よりこっちが先になったんかって? それは……ほぼほぼ書き終えた3話を投稿する前に、スマホが潰れてデータ飛んだからで……って、私にメタいこと言わせんといてやぁ〜!! と、とにかく! クリスマスのスペシャルな番外編をお楽しみに〜! .☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*. 結町(あ、明日はクリスマス……) 結町(せっかくやから、せんぱいと一緒に過ごしたいけど……まだ会ってちょっとしか経ってないやつと一緒なんて、絶対断られる〜!!) 結町(いやでも……せんぱい優しいから、いいよ、っておっけーしてくれるかも……えへへ……) 結町(いやでもやっぱ断られるん怖い〜!!) 佐藤「あれ、結町」 結町「ひゅえっ?! せんぱい?!」 佐藤「どうしたんだ? こんな廊下のど真ん中でぼーっとして」 結町「あ、え、えっと、そのぉ……」 結町「せ、せんぱい、クリスマスのご予定って……?」 佐藤「今年は幼馴染みの家族と合同でパーティする予定だけど」 結町「うぐぅっ……!」 佐藤「ゆ、結町? 何故そんなにダメージを?」 結町「い、いえ、気にせんといてください……」 結町(うぅ……やっぱアカンやん……しかも幼馴染みの家族って、家族ぐるみで付き合うてる幼馴染みがおるってこと……?! か、勝てん……勝てるわけない……!!) 佐藤「……あー、まさか誘ってくれようと?」 結町「え、あ、いや、その……はい……」 佐藤「パーティするのは夜だし、そうだな……25日の昼とかなら、空いてると思う」 結町「ほ、ほんまですか?! じゃあ、その、私と一緒に……」 佐藤「……一緒に?」 結町「……何をするものなんですかね、クリスマスに会う人たちって」 佐藤「あのなぁ……」 * * * 〜そしてクリスマス当日〜 * * * 結町(なんやかんや話し合って映画館に行くことになりました……! う、うぅ……ど緊張!!) 結町(というかよう考えたらクリスマスに会うって、それもうデートやん!! え、私いまからせんぱいとデートすんの?! ウソやろ?!) 結町(あ、あ、あぅぅ……せ、せんぱいとはあくまで魔王と配下って関係でいたくて、そういう間柄になりたい訳やなくて……) 佐藤「……ゆぃ……ち?」 結町(で、でも、せんぱいがそれをお望みなら……でへへ……悪くないかも……ふふふ……) 佐藤「結町ー? 聞こえてるー?」 結町(魔王の一番の配下である側近が、実は魔王と結ばれていて……えへ、えへへ、良き……) 佐藤「……おーい(トントン」 結町「うひゃああんああうあああっ?!」 佐藤「ははは、やっと気付いたな」 結町「はっ! せ、せんぱい!! 声もかけずに肩トンなんて卑怯やないですかぁ!!」 佐藤「いや、声はかけたんだけどな」 結町「え、あ、はい、すみません」 佐藤「じゃあ行くかー。いやぁ寒い寒い」 結町(……せんぱいに肩、さわられちゃった……全く気が付かなかった……) 結町(気配を消してたみたいな……気配を消して、魔王に近付き驚かせる側近……) 結町(――はっ! 実は魔王よりも強くて寝首を搔くことも容易いのに、魔王に忠誠を誓って仕え続けて、普段実力を隠してるんだけどふとした瞬間にその強さを露見させては只者じゃない雰囲気を醸し出す側近……!? それめっっっちゃ好き……良すぎ……さすがせんぱい……!) 佐藤「……まーた自分の世界に入ってるよこの子」 * * * 数時間後…… * * * 客A「あんま期待してなかったけど普通に良かったなぁ!」 客B「やっぱあの監督と脚本のコンビは間違いないんよ」 客A「主人公のさぁ……」 客B「ラストの……」 結町「…………」 佐藤「…………」 結町「……映画、どうでした、せんぱい?」 佐藤「正直に言っていいのか?」 結町「どうぞ」 佐藤「びっっっみょう……!」 結町「ですよね! ですよねー!!」 佐藤「主人公の成長物語に重きを置いてるのは分かるんだが、あまりに敵役にドラマが無さすぎる……!! ただ障害として配置されてるだけの敵!! 何がしたいのかもよく分からない!」 結町「ほんまそれな!!」 佐藤「乗り越えるべき壁をあんな安っぽいぽっと出の悪役にされたら、主人公の成長も大したことないように見える! 引き立て役としての役目すら果たせてなかったよな!」 結町「ねー!!」 客たち「…………」 佐藤「あっ……つ、つい熱くなっちゃったな」 結町「そ、そうですね……あはは……」 佐藤「……ん? スマホ、やたら通知が来てるな……」 佐藤「……あー、悪い結町。ちょっと待っててくれないか?」 結町「ふえっ? あ、はい。わかりました」 佐藤「すぐ戻るから!」 結町(……せんぱい、どうしたんやろ?) 結町(……はっ! ま、まさか、例の幼馴染みさんからの連絡……?! こういうん、三角関係モノのマンガで見たことある!) 結町(え? い、いやでも、別に私とせんぱいはそういうんとはちゃうし、主従関係なだけやし……! なんもやましいことないし……!) * * * プルルルルル…プルルルルル… 勇上『サトー!! やっと出たなお前!!』 佐藤「ちょっ、声がデカいなうるせぇよ!! 映画見てたんだから仕方ないだろ?」 勇上『映画? え、サトー、一人で見に行ったのか?』 佐藤「いや、一人じゃなk」 勇上『どうして誘ってくれないんだよぉ!!』 佐藤「は?」 勇上『どうせこの後も会うんだから、誘ってくれればあーしも行ったのに!! 気が利かないやつだなお前は!』 佐藤「いやむしろこの後も会うから別に良くない?」 勇上『サトーと観たい映画が会ったから丁度いい機会だったのに〜』 佐藤「俺と? なんの映画だ?」 勇上『ふっふっふ! ついこの間から始まってる、ヒーローアニメ映画だっ! テレビ版の2号ヒーローの過去編を描いていてな、すごく泣けるし熱いシナリオって評判で――』 佐藤「あ、ごめんそれ今観たやつだわ」 勇上『……はぁぁぁ?!』 佐藤「あとついでに言うとめっちゃ微妙だったわ」 勇上『言うなよぉぉ! 先入観付いちゃうだろうがぁ!!』 佐藤「まあまあ。また今度、別の映画なら一緒に観に行ってやるからさ」 勇上『はぁ……約束だからな?』 佐藤「で、何の用だったんだ?」 勇上『おお、そだそだ! ちょっと買ってきて欲しいものがあってさー』 * * * 結町(――そして、せんぱいは雪降る町の中、浮気と勘違いした幼馴染みさんに後ろから刺されて……うぅっ、せんぱい……) 佐藤「やーごめんな結町。待たせた」 結町「へっ?! せ、せんぱい?! 生きてる!!」 佐藤「いや死なんが??」 結町「じゃ、じゃなくて……お、お帰りなさい……ふふっ……」 佐藤「戻ってきて早々で悪いんだが、ちょっと用事ができてな。ここで解散ってことで」 結町「え、あ、そうなんですね……わかりました」 結町「せんぱい、今日はワガママに付き合ってもらってありがとうございました……映画は微妙でしたけど、せんぱいと一緒にみれて楽しかったです!」 佐藤「なら良かった。じゃあ、またな」 結町「せんぱい、刺されないよう、後ろにお気を付けて……!」 佐藤「どういう心配??」 ―TODAY'S END― ____________________________________ 【注意】 ※本編はここで終了となります。続きはおまけテキストだけですので、予めご了承の程をよろしくお願いいたします。

このクリエイターの人気記事

投稿してみませんか?