AIと一緒に紡ぐ物語 scenario.1『キミ曰く世界征服の第一歩は手芸から 第一話』
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※この小説は「AIのべりすと」を使用し、AIとの共同執筆により作成しました。
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「さあ、愚かなる人類よ! 今こそ、世界が我が手中に堕ちる時!! 震え、畏れよ!」
そう言っているのは、恐ろしい魔王……とは似ても似つかない、手芸部(ウチの部)の可愛い可愛い部長さんでした。
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第1話:世界征服はじめました
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話は数日前に遡ります。
それは、部活の新人勧誘が始まって、少し経った頃。
「えーと……今日から入部してくれることになった、田中君です」
手芸部に入部することにした私は、部室で先輩に紹介されて頭を下げました。
「田中といいます。よろしくお願いします」
すると、先輩の後ろにいた小柄な女の子が、私の前に歩み出てきました。
彼女は眼鏡の奥にある目を細めながら、私のことを上から下まで眺め回していました。まるで品定めされているような気分になって、ちょっと嫌な感じです。
「……ふむ」
そして小さく鼻を鳴らしてから、口を開きました。
「田中君か。なかなかいい名前だね。気に入ったよ」
「はぁ……」
なんでしょうこの人? 変な子ですね……。田中なんて有り触れた名前でしょうに。
そんなふうに思っていると、その子は腕を組んでうんうんとうなずいています。
「あの、あなたは?」
私がそう尋ねると、先輩が口を開きます。
「彼女は、こう見えてこの部の部長なんだ」
「部長?! いいや、違うね!」
すると、部長と呼ばれたその子は、高らかに笑い出すと、机の上に飛び乗りました。
「我こそは、後の世に名を知らしめす、魔王である!!」
…………はい? 一瞬何を言われたのか理解できませんでした。
いえ、言葉の意味自体はわかります。ただそれを、彼女が言ったという事実が、どうにも飲み込めなかったのです。
「魔王って、あの、物語とかに出てくる?」
「その通り! 我こそが、この世全てを支配する者なり!」
胸を張ってそう言い放つ彼女に、私は戸惑いを隠し切れません。
「あはは……この子、いつもこうだから、気にしないで」
先輩は苦笑いをしています。そりゃそうだ。いきなりこんなこと言われたら誰だって困惑するだろうし。
でもまあ、見た目は普通の女子中学生といったところでしょうか。背丈も小さいし、魔王というには程遠いように見えます。
「それで、どうしてまた魔王を自称しているんですか?」
「フッ……愚問だね。この世の全ての悪徳を統べる者……それが魔王だよ」
そう言って彼女はニヤリと笑っています。とても邪悪な笑みでした。質問の解答としては全く意味が分かりませんが。
しかし困りました。正直な話、あまり関わり合いになりたくないタイプかもしれません。
「さて田中君。君は何か得意なことはあるかい?」
「えっ? 特にないですけど……」
突然話を振られてびっくりしました。一体何なのでしょう。
「無いなら作ればいいじゃないか」
彼女はそう言うと、机の上に置いてあった鞄からスケッチブックを取り出しました。そしてページを開くと、ペンを走らせ始めます。
『田中くん』と書かれた横に、デフォルメされた可愛らしい男の子の絵を描きました。
「これが君だよ」
「へぇ。かわいいですね。でも、どういうことなんですか?」
「いいかね、人間というのは生まれながらにして皆罪を背負っているんだ」
「はぁ……」
また何かはじまりました。
「そしてその、生まれながらの罪にこそ、その人をその人たらしめる、根源たる感情が秘められている!」
「えーと、つまりどういう?」
「その心の奥底に眠る罪を、この紙上の君に宿すんだ! そうすれば、君に適した、身につけるべき特技が分かる!」
どういう理屈なのでしょうか。よく分からない理論です。
「では田中君、まずはそこに立ってみたまえ」
言われるままに直立不動の姿勢を取ります。
すると彼女は私の横に立ち、私と同じく直立不動の姿勢を取りはじめます。
そして私を見上げ、不敵な笑みを浮かべると、こう言い放ちました。
「分かったよ、君の罪が」
これだけで?! と、私は驚き、彼女を見下ろします。
するとそこには、先ほどまでとは打って変わって真剣な表情をした彼女がいました。
「君には、『自己評価の低さ』という大罪があるようだね」
「え?!」
図星でした。まさに今の今まで悩んでいたことを指摘されてしまいました。
確かに昔から、「自分は駄目な奴だ」「何もできない無能だ」などと自分を卑下する癖がありました。
しかしまさか、自分の悪いところを他人に見抜かれてしまうなんて……恥ずかしくて顔から火が出そうでした。
「君に相応しい特技……それは、自身の肯定感の低さを払拭できるような、自信を付けられる特技が適しているね」
「それは、一体?」
「そう! 自らの内面を形にし、露出する行為! 自分の全てをさらけ出す行為だ! すなわち……絵描きだよ!!」
そう叫ぶと、彼女は私の肩を掴みました。
「さあ、今すぐ美術室へ行くぞ!! 我についてきたまえ!」
「え、ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」
そうして私は、半ば強引に部室を追い出されたのでした。
先輩に助けを求めようと振り返りますが、彼女は苦笑いをしながら手を合わせて謝っているだけでした。
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