日々の観測記録 2022/3/3【通算48話】
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【はじめに】
本シリーズを読むにあたっての諸注意を以下にまとめています。
初めての方は一度ご確認いただければ幸いです。
https://www.fav.fan/Likely_15Night/Dkdl6
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志流「たのもーぅ!!(バーンッ!」
流太「うわっ、また急に来て……って、なんだその荷物?」
志流「見れば分かる見れば。ほれ」
流太「どれどれ……?」
ユラ「……? 人形?」
流太「いや、ちっちゃいけど雛壇じゃねーかこれ?! どうしたんだよ」
志流「どうしたって、今日は雛祭りじゃぞ? どーせ流太殿の事じゃ、ド忘れしとったんじゃろ」
流太「うっ……雛祭りという行事自体を忘れてたわ」
ユラ「ひな祭り……? なに?」
志流「まあ簡単に言えば、女の子の成長や健康を祝う祭りじゃな。つまりユラを祝う祭りじゃ〜(ナデナデ」
ユラ「ふみゅ……えへへ……」
流太「つーか、雛祭りって雛人形飾る以外に何するの?」
志流「他にはぼんぼりや菱餅、桃の花なんかを飾ったりするのう。あとは馳走をたらふく食う!」
流太「雛祭り関係の食べ物っていうと、ちらし寿司とか雛あられか?」
志流「あとは甘酒や白酒なんかも飲むのう。ちなみに必要なものは全部その箱の中に入っとるぞい」
流太「雛祭りスターターキットじゃん」
ユラ「よーいしゅーとー……」
志流「まあまずは、酒を酌み交わそうではないか。ほい、流太殿には白酒。ユラとワシはこっちの甘酒じゃ」
ユラ「白酒と、甘酒……ちがうの?」
流太「白酒はがっつりお酒だから、ユラにはまだ早い」
ユラ「わたし、はたちなのに……」
志流「初詣の時に甘酒でも酔いかけとったじゃろ。人間にとっての二十歳と龍にとっての二十歳では雲泥の差があるわい。大人しく甘酒にしておけ」
ユラ「ぶー……」
志流「それでは、これからのユラの成長と健康を祈って、かんぱーい!」
流太「いや、雛祭りっていうより飲み会みたいだな……(ゴクゴク」
ユラ「……おいしい」
志流「ぷはぁ〜! いやぁ、染みるの〜!」
流太「いや甘酒でそんなビールみたいなリアクションする?」
志流「はっはっは、雰囲気じゃよ雰囲気。ワシも早く酒で酔ってみたいわい」
流太「お前絶対酒豪になりそうだもんな……」
志流「……っと、いかんいかん。今日はあまり長居できんのじゃ。そろそろおいとまするぞい」
ユラ「もう、いっちゃうの?」
志流「うむ、本家の方で雛祭りのお祝いをやっとるからのう。こんなスーパーの安物ではなく、高級な馳走をたんまり食ってくるわ」
流太「あ、おい、この雛壇はどうするんだよ?」
志流「それならくれてやるつもりで買うて来た。折角家族に女の子が増えたんじゃ、桃の節句くらい毎年祝ってやれ」
流太「お、おう……ありがとう」
志流「ではな庶民共! わっはっは! (ガチャン!」
流太「……唐突に来て唐突に去って行ったな」
ユラ「お兄ちゃん、これ、食べていい……?」
流太「あー、ちらし寿司でも雛あられでも何でも好きに食べろ、うん」
ユラ「……♪ ひなまつり、おいしいおまつりっ」
流太「そういう行事だったっけ……?」
―TODAY'S END―
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【注意】
※本編はここで終了となります。続きはキャラ設定テキストだけですので、予めご了承の程をよろしくお願いいたします。