【再】日々の観測記録 2022/1/13【通算13話】
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※今回の文章は2021年10月〜12月頃に執筆した内容となります。とはいえ初出です。
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【概要】
・自創作のキャラ同士が数行程度の会話してるだけのSSです。基本的に台詞オンリーだけど筆が乗ったら地の文も書くかも
・作品内にキャラやストーリーについての解説等はありません。本編が出来るのを待ってくださいお願いします
・毎日更新ではありません。最低でも一週間に一回更新出来ればいいかなーと思ってます
・いいね特典(限定公開範囲)は登場キャラの設定テキストのみ。本編はいいねしなくても全部読めます
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ロキア「…………」
キリサギ「おつかれー、相棒。そっちも異常なし?」
ロキア「ああ」
キリサギ「いやぁ、それにしても驚いたぜ。まさか相棒まで海岸パトロールのバイト受けてたなんてな」
ロキア「一年の頃から、毎年やっている」
キリサギ「さっすが、相棒。正義感の塊だねぇ」
ロキア「……ただの暇潰しだ」
ロキア「無駄口を叩く余裕があるなら、さっさと持ち場に戻れ」
キリサギ「へいへい……ん?」
ロキア「どうした」
キリサギ「いや、あそこで泳いでる人達って……」
* * *
モモカ「アリス〜、大丈夫?」
アリス「だ、大丈夫……大丈夫よ……」
レイア「絶対大丈夫じゃないよね?」
アリス「こ、今年こそは、泳げるようになるんだから……!」
モモカ「あんまり無理するんじゃないわよー」
* * *
ロキア「あいつら……」
キリサギ「やっぱライジングレッドの奴らだよな? うわぁ、バイト中に出くわすとか最悪だ……」
ロキア「……動きがぎこちないな。今日は風向きも良くない、流されるかも知れない」
キリサギ「いや、真面目かっての! あいつら敵だぜ? そんな事気にしてやる道理は無いだろ?」
ロキア「敵か味方か以前に、俺達は今、ライフセーバーとして働いているんだ。そして奴らは今、守るべき遊泳者だ。くだらない争い事など、今は捨て置け」
キリサギ「かぁー、流石は勇者様だわ。カッコいいねぇ」
ロキア「奴らは俺が見ておく。お前はさっさと戻れ」
キリサギ「へいへーい」
ロキア「…………」
* * *
アリス「はぁー……疲れた……」
モモカ「体力無さすぎー」
レイア「ほぼほぼ浮かんでただけじゃない」
アリス「浮くだけでも大変なの!」
アリス「でも凄い進歩だわ。こうやって浮き輪なしでも浮かべるようになったんだから」
モモカ「小学生でも出来る進歩よ、それ……」
モモカ「ちょっと飲み物買ってくるわ。レイア、アリスのこと見ておいてあげて」
レイア「はーい」
レイア「ねぇ、そんなプカプカ浮かんでるだけで楽しいの?」
アリス「案外楽しいわよ、レイアもどう?」
レイア「やめとく。変に溺れでもしたら大変だもの」
アリス「そんなに簡単に溺れないわよー」
レイア「そんな流されながら言われてもなー」
アリス「え? 流され……?」
アリス「ええええー?! な、流されてるー?!」
レイア「あははは! おもしろーい」
アリス「ちょ、助けなさいよー!」
レイア「行ってらっしゃーい」
アリス「ひとでなしー!」
アリス「こ、このままじゃ沖まで……で、でも下手に動こうとして溺れちゃったら……!」
アリス「――!? な、波が……!」
アリス「ごぼっ、ぶはぁ!! だ、だめ、体勢が崩れて……!」
アリス「うぅ、だ、誰か……ッ!」
ロキア「掴まれ!」
アリス「ふぇ?!」
アリス「あ、浮き輪……!」
ロキア「よし、引き上げるぞ。しっかり掴まっていろ!」
アリス「は、はい……!」
* * *
アリス「はぁ……はぁ……」
ロキア「もう大丈夫だ」
アリス「あ、ありがとうございま……って、貴方は、前に道を教えてくれた人……!」
ロキア「……バイト中だ」
アリス「また助けられちゃったわね……本当にありがとう」
ロキア「……ああ」
モモカ「アリスー! 大丈夫〜?!」
アリス「あ、モモカ……!」
モモカ「も、も〜! レイアからアリスが流されたって聞いて、血の気が引いたわよー!」
アリス「ごめん……でも、この人が助けてくれたの」
モモカ「この人……って、誰もいないわよ?」
アリス「え……?!」
アリス「……いない」
モモカ「まあ、無事で何よりだよ……」
モモカ「それよりレイアのやつ! しっかり見とけって言ったのに! 後でお説教してやるー!」
アリス「あはは……」
アリス(……あの人、どこ行っちゃったんだろ)
* * *
ロキア「…………」
レイア「やっほ〜」
ロキア「ルーチェ……いや、違う。ライジングレッド側のフィクサーか」
レイア「そういう君は、ブルーアビスのロキア君でしょう? 奇遇だね」
ロキア「……悪いが、今はブルーアビスのロキアではなく、ライフセーバーのロキアだ。貴様らとやり合うつもりは毛頭ない」
レイア「あはは、いい子いい子。やっぱり思った通り、アリスちゃんを助けてくれたねー」
レイア「でも、バイト中とはいえ敵であるアリスちゃんを助けるなんて、お人好しねぇ。見殺しにもできたはずでしょ?」
ロキア「……無為に命を奪うつもりは無い。卑劣な貴様らとは違ってな」
レイア「あーらら、甘ったれた考えだね。あの子の影響が強いのかな」
ロキア「ルーチェは関係ない。俺は俺の意思でそう志している」
レイア「ふふ、面白い人〜」
レイア「一応お礼を言っておくわ。アリスちゃんを助けてくれてありがと、ロキア君。またね〜」
ロキア「……ふん」
―TODAY'S END―
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【注意】
※本編はここで終了となります。続きはキャラ設定テキストだけですので、予めご了承の程をよろしくお願いいたします。